「頑張る」と「無理をする」の違い

こんにちは。院長の渕脇です。

仕事にしても、勉強にしても、スポーツにしても、「頑張る」事は良いことだと思って頑張っているつもりだったのだけれど、それが原因で体調を崩してしまった。
あるいは、自分は「頑張っている」つもりだったのに、家族や友人から「無理をするな」と言われた。

いったい「頑張る」と「無理をする」の違いは、どこにあるのだろうか?
そんな疑問を持ったことはありませんか?

私はスポーツが好きなので、スポーツを例にして考えてみます。

マラソンの場合「頑張る」とは、自己ベストをねらうために、練習を計画通りに行い、レース前のコンディションを調整して、ペース配分などを事前に検討して、予定通りのペースで走るために出来る限りのことをすることだと思います。
レース前には不安になって、つい沢山走りたくなるものですし、レース中も前半から飛ばしたくなるのをグッとこらえて、あえてペースを抑えることも必要でしょう。
そうして、自分にとって最高の結果を引き出すために、コンディショニングやペース配分を含めて、あらゆる手段を講じるのが「頑張る」だと思います。

では、「無理をする」というのはどういう事でしょうか?
明からに自分の力量よりもたくさんの練習をして、レース当日のコンディションはボロボロだったり、前半から実力以上のペースで走ったりすれば、自己ベストが出るということは無いでしょう。もしかしたら、レース前に故障して、スタートラインに立つこともできないかもしれません。
これが「無理をする」ということだと思います。

プロ野球の選手が、シーズンオフに身体を鍛えたとします。
しっかり鍛えて、最高のコンディションを作ってシーズンを迎えた場合はとても評価されます。これが「頑張る」です。
ところが、トレーニングをやり過ぎてシーズンオフに故障してしまったら、それはとてもじゃないが評価に値しません。これは「無理をする」です。

こう考えていくと、「頑張る」は自分のパフォーマンスをきっちり発揮する事であるのに対して、「無理をする」はそんな事はお構いなしに突っ走る事だと言えるのではないでしょうか。

うつ病を予防するためには、この違いをしっかりと認識しておく必要があります。
うつ病になってしまう方は、自分が何かにエネルギーを注ぎ込んでいる時に、「無理をしている」のにもかかわらず「頑張っている」と思い込んでいることが珍しくないからです。

その境目がどこにあるのか。その判断基準は難しいように思いますが、常に自分と向き合っていればやがて解ってきます。

私の感覚だと、体調が良い、気分が前向きである、充実感がある場合は「頑張っている」と思います。
逆に、体調が悪い、疲労感が抜けない、精神的に追い込まれてる感じがする場合は「無理をしている」可能性があります。
この感覚は個人的にさまざまな基準があるかと思います。

いずれにしても、自分の最高のパフォーマンスを発揮するためには、オーバーペースになってはいけません。コンディショニングのためにあえて休養をとることも「頑張る」に含まれるのです。

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ちなみに、必ずしも「頑張る」必要はありません。
何故なら、自分の持てる最高のパフォーマンスをしなければいけないというルールは無いからです。頑張らなくても、それなりの生活が手に入るならそれでも良いのです。
そこは価値観の問題で、正解はありません。

しかし、自分の持てる最高のパフォーマンスをしたいと思うのであれば、「無理をせず」に「頑張って」ほしいと思います。

さて、今のあなたは「頑張っている」「無理をしている」のどちらの状態でしょう。
それとも、余裕をもって楽しく生きているのでしょうか?
だとしたらとても羨ましいと思います(笑)

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