人は人に癒される
こんにちは。
あおぞら整体院代表の渕脇です。
もうずいぶん前の本になりますが、東邦大学医学部教授の有田秀穂氏の著書「脳からストレスを消す技術」という本を読んで、とても勉強になったことがありました。今でも本棚において大切にしています。
相手が人間ではない
私が気になったところは、以下の部分です。
脳科学の視点から見るとIT業界が抱える問題は、二つ考えられます。一つは、身体を動かさないこと。この業界は、どうしても長時間のデスクワークになりがちなので、太陽の光を浴びる機会のある外回りの営業社員などと比べると、どうしても運動不足になり、セロトニン神経が弱ってしまいます。そしてもう一つは、実は、これがとても大きな問題なのですが、 「相手が人間ではない」ということです。(有田秀穂)
ここに出てくる、「そしてもう一つは、、、、」以下のところ。
「相手が人間ではない」というところです。
この部分を読んで、私がうつ病に罹ったころのことを思い出すのです。
私はエンジニアだった
私はIT技術者ではありませんでしたが、エンジニアでした。
具体的には、騒音制御のコンサルタントでした。
騒音問題に困っている工場やプラントに出かけて行って、その原因を調査して対策案を検討する。
あるいは、発電所などの大規模なプラントを新設する際に、周辺地域でどの程度の騒音レベルになるのか予測計算をする環境アセスメントの仕事などをしていました。
実際にに騒音で困っている現場に出かけて行っての調査や対策案の検討という業務は、対策の結果が見えるのでなかなかやりがいのある面白い仕事でした。
しかし、それとは反対に予測計算によるアセスメント業務は、まさに数値とのにらめっこで苦痛でした。
大型の火力発電所ともなると、音源数が5000を超えることもあり、計算結果が騒音規制値をコンマ数dBでも越えようものなら、その値が規制値に収まるように対策を考えなければならないのです。
コンマ数dBなんて、実際に耳で聴いたらその違いに気がつく人はいないでしょう。
それなのになぜこんなにも悩まされなければいけないのか。
そんな疑問を持ちながらのむなしい仕事でした。
自分の仕事の成果で、救われる人たちの顔が見えない。
想像がつかないのです。
さらに、納期が決まっているのにもかかわらず、客先の都合で進捗が遅れていくということもしばしばで、ストレスのかかる仕事でした。
うつ病になった当時は、そういう案件を複数同時に抱え、私の精神は徐々に崩壊して行きました。
整体師という仕事を選んだ理由
私は、人の役に立ちたい。
役に立っているという実感が欲しい。
困っている人の問題を解決して、喜んでもらいたいし、喜んでいる顔を見たい。
そんな思いが強くなり、整体師という仕事を選んだのです。
私はそれまで、色々なスポーツを経験してきました。
その中で、人の身体や健康ということに、とても興味を持っていたのです。
とくに、トライアスロンという競技をやるようになって、筋力トレーニングや、疲労回復の方法、何を食べたらよいのかという栄養学、ウェイトコントロールの方法などを独自に勉強していました。
それまでに得ることが出来た知識を、困っている人のために役立てたい。
それは、騒音で困っている人のコンサルティング業務と同じ構図だと思いました。
しかし、騒音コンサルティング業務よりも、もっと直接的に人間の問題を扱います。
整体師という仕事は、素晴らしい仕事だと思っています。
人は人と人の間でしか生きられない
「仕事をする相手が人間ではない。」
やはりそれは、辛いことなのです。
人は人と触れ合うことで癒されるのだと思います。
ストレスの原因もまた人間関係であることが多いのですが、癒してくれるのもまた人なのです。
人間は社会的動物である。
とはよく言ったものです。
人は、人と人の間でしか生きていけないのです。
よき仲間を大切にしよう
健康でいるためには、よき仲間が必要です。
良き仲間に出会うことが、良き人生となるのです。
家族や友人、仕事仲間など、自分の身近にいる人はもちろんですが、たまにしかあわないような人とのつながりも大切していきたいですね。
このブログを読んでいただいている皆さんとのつながりも、大切にしたいと考えています。